专利摘要:
本発明は、密閉ユニットの中の電子デバイス(110)に対する不正な作業を検出するための堅固且つ安価なメカニズムを提供することを目的とする。当該目的は、電子デバイス(110)において電子デバイス(110)を密閉するカバー(100)が開かれたことがあるか否かを検出する方法により達成される。カバー(100)は、カバー(100)を閉鎖位置に固着するように構成された密閉構造体(250)を備える。電子デバイス(110)は不揮発性メモリ(120)を備える。不揮発性メモリ(120)は、カバー(100)が閉鎖位置に固着された時点における密閉構造体(250)と関連付けられた基準署名を格納する。上記方法は、密閉構造体(250)と関連付けられた署名を作成するステップ(1003)と、作成された署名を基準署名と比較するステップ(1004)と、比較(1004)の結果、相違が見出された場合に、カバー(100)が開かれたことを検出するステップ(1007)とを有する。
公开号:JP2011510395A
申请号:JP2010543076
申请日:2008-01-16
公开日:2011-03-31
发明作者:ダン;アンダーシュ リンドクヴィスト,
申请人:テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル);
IPC主号:G06F21-86
专利说明:

[0001] 本発明は、電子デバイスにおける方法及び構造体に関する。特に、本発明は、電子デバイスを密閉するカバーの開放の検出に関する。]
背景技術

[0002] 今日の電子デバイスは、その多くがソフトウェアコンポーネントとハードウェアコンポーネントとを備えている。ソフトウェアコンポーネントは、電子デバイスにおいて何らかのタスクを実行するコンピュータプログラム手順の集合体である。ハードウェアコンポーネントは、ソフトウェア命令を格納し且つ実行するために必要とされる物理的配線及びデバイスを備える。多くの場合、ハードウェアコンポーネントは、少なくとも1つのプリント回路基板として実現される。プリント回路基板は、非導電性基板に積層された複数の銅シートからエッチングされた導電性経路、すなわちトレースを使用して電子デバイスの電子素子を機械的に支持するとともに電気的に接続する。プリント回路基板はプリント配線基板及びエッチング配線基板という別名でも呼ばれる。プリント回路基板は開放された基板内に配置されるか、ラックに配置されるか、あるいは、例えば密閉ユニット又はカプセル封入ユニットなどのカバーの中に配置されることが多い。カバーは、例えば金属キャビネット又はプラスチックキャビネットなどのケースの中に配置された1つ又はいくつかのプリント回路基板を収納する。カバーは電子デバイスを構成するのに使用される場合もある。]
[0003] 最小限の技術的規制条件及び安全性に関する規制条件に適合する電子デバイスなどの製品に対して型式認可が付与される。特定の国で製品の販売が許可されるにあたっては、一般に、型式認可が必要となるので、ある特定の製品に課される条件は国ごとに異なる。多くの場合、型式認可条件の承諾は、例えば製品の背面に認可マークをつけることにより示される。そのような型式認可マークの一例として、該当する製品がECの中で型式認可を獲得したことを意味する周知のConformite Europeenne(CE)マークが挙げられる。別の例として、中国市場において販売される多くの製品に対する強制安全マークであって、一般にCCCマークとして知られるChina Compulsory Certificateマークが挙げられる。製品の型式認可は特定の構成要素の仕様に基づいている。特定の型式認可を受けた構成要素が無認可の構成要素と交換される場合、型式認可は無効になり、その電子デバイス/製品の使用は国内規制違反となる可能性がある。]
[0004] 機器の故障又はサービスの誤動作が起こった場合、電子デバイスに対する作業が必要となる。例えば、修理などの電子デバイスに対する正規の作業は、例えば、機器の供給業者から派遣される担当者又は正規修理業者の担当者などの有資格担当者により実行される。更に、高い性能を確保し且つデバイスの型式認可を確実に維持するために、正規の作業を実行する場合には、認定済み構成要素及び認定済み試験方法が使用される。]
[0005] 非正規での作業、すなわち正規業者以外の個人修理業者(IRP)により実行される作業は、非正規の構成要素並びに非正規の試験方法及び校正方法が使用される場合が多いため、品質に問題が生じることもある。品質の問題とは、非正規の作業によって起こる電子デバイスの性能の低下及び機能の劣化である。品質に問題が生じると、何度も修理が必要になったり、回路網が相次いで劣化したりするといった結果を招く。]
[0006] 電子デバイスに対する非正規の作業を高い信頼性で検出できないと、供給業者は難しい状況に陥ることになる。HW保証は無効であるが、証明責任は電子デバイスの供給業者側にある。電子デバイスの非正規の作業の疑いが発見された場合であっても、それを証明するという問題は残る。]
[0007] 目下のところ、遠隔場所から非正規の作業を検出することは不可能である。使用される方法としては、例えば、電子デバイスを入念に目視検査するなどの手動操作による検査である。手動操作による検査はコストがかかり、中央処理施設(central handling site)でなければ実行できない。電子デバイスが中央処理センター(central handling centre)に配置されるということはほぼありえないので、中央処理施設にある電子デバイスのみが手動操作で容易に検査できるということになる。その他の場所にある他の電子デバイスについては中央処理センターへの搬送が必要になり、そのためにデバイスの接続を遮断しなければならず、時間とコストの両面で不都合である。]
[0008] 非正規の担当者が電子デバイスに対して作業をしたか否かを検出するために、現在使用されているもう1つの方法は、電子デバイスを密閉しているカバーに例えばラッカーのシールなどの密封構造体を塗布することにより手動操作による検査を容易にするというものである。電子デバイスを密閉するカバーが操作されるたびに、すなわち開けられるたびに密封構造体は破損し、それにより、電子デバイスに対して何らかの作業が行われたことが明確にわかる。しかし、電子デバイスを密閉するカバーを操作したことを隠蔽するためにシールを交換することは難しくない。すなわち、密封構造体を不正に取扱うことは非常に簡単である。このため、電子デバイスに対する不正な作業を検出する信頼性の高い方法が求められている。]
発明が解決しようとする課題

[0009] 従って、本発明は、電子デバイスを密閉するカバーが開かれたか否かを検出する堅固且つ安価なメカニズムを提供することを目的とする。]
課題を解決するための手段

[0010] 本発明の第1の態様によれば、電子デバイスにおける方法が提供される。これは、電子デバイスを密閉するカバーが開かれたことがあるか否かを検出する方法である。カバーは、カバーを閉鎖位置に固着する密閉構造体を備える。電子デバイスは不揮発性メモリを備える。不揮発性メモリは、カバーが閉鎖位置に固着された時点の密閉構造体と関連付けられた基準署名を格納する。当該方法は、密閉構造体と関連付けられた署名を作成するステップと、作成された署名を基準署名と比較するステップと、比較の結果、相違が見出された場合に、カバーが開かれたことを検出するステップとを有する。]
[0011] 本発明の第2の態様によれば、電子デバイスにおける構造が提供される。電子デバイスはカバーにより密閉される。当該カバーは密閉構造体を備える。密閉構造体は第1の固着要素及び第2の固着要素を備える。第1の固着要素及び第2の固着要素は、カバーを閉鎖位置に固着するように構成されている。電子デバイスは不揮発性メモリを更に備える。不揮発性メモリは、カバーが閉鎖位置に固着された時点における密閉構造体と関連付けられた基準署名を格納する。電子デバイスは、密閉構造体と関連付けられた署名を作成する署名作成ユニットと、作成された署名を基準署名と比較する署名比較ユニットと、比較の結果、相違が見出された場合にカバーが開かれたことを検出する検出ユニットと、を備える構造体を更に備える。]
[0012] 電子デバイスが起動されるたびに一意の署名が作成され、その後、作成された署名と基準署名とが比較されることによって、基準署名の作成以降、電子デバイスを密閉するカバーが開かれたことがあるか否かを容易に検出することができる。]
[0013] 本発明に係る方法及び構造体は非常に有利である。]
[0014] 第1に、方法及び構造体はあらゆる電子デバイスに適用可能であり、販売業者を選ばないため、多様な電子デバイスに容易に使用可能である。]
[0015] 第2に、本発明の方法を実現するための費用、すなわち本発明の方法に係る方法及び構造体に必要とされる部品を製造し、且つ取り付けるための費用はごくわずかであるため、本発明の方法は、費用対効果が高い。]
[0016] 第3に、本発明の方法は1個又は数個の第2の固着要素が損傷した場合でも機能するので堅固である。]
[0017] 第4に、署名はボックスが閉じられた時点でボックスの内側で作成されるので、本発明の方法において非正規の作業を実行することは非常に難しい。]
[0018] 第5に、本発明は遠隔場所からも実行可能であるため、時間及び費用の面で電子デバイスに対する作業効率が向上する。]
図面の簡単な説明

[0019] 図1は、電子デバイスを密閉するカバーの実施形態を示す概略ブロック図である。
図2は、電子デバイスを密閉するカバーの実施形態を示す概略側面図である。
図3aは、電子デバイスを密閉するカバーを閉じる場合に使用されるブラケットの実施形態を示す概略図である。
図3bは、電子デバイスを密閉するカバーを閉じる場合に使用されるブラケットの実施形態を示す概略図である。
図4aは、電子デバイスを密閉するカバーを閉じる場合に使用されるブラケットの実施形態を示す概略図である。
図4bは、電子デバイスを密閉するカバーを閉じる場合に使用されるブラケットの実施形態を示す概略図である。
図4cは、電子デバイスを密閉するカバーを閉じる場合に使用されるブラケットの実施形態を示す概略図である。
図4dは、電子デバイスを密閉するカバーを閉じる場合に使用されるブラケットの実施形態を示す概略図である。
図5aは、電子デバイスを密閉するカバーを閉じる場合に使用されるブラケットの実施形態を示す概略図である。
図5bは、電子デバイスを密閉するカバーを閉じる場合に使用されるブラケットの実施形態を示す概略図である。
図6は、電子デバイスを密閉するカバーの実施形態を示す概略側面図である。
図7aは、電子デバイスを密閉するカバーを閉じる場合に使用されるブラケットの実施形態を示す概略図である。
図7bは、電子デバイスを密閉するカバーを閉じる場合に使用されるブラケットの実施形態を示す概略図である。
図7cは、電子デバイスを密閉するカバーを閉じる場合に使用されるブラケットの実施形態を示す概略図である。
図7dは、電子デバイスを密閉するカバーを閉じる場合に使用されるブラケットの実施形態を示す概略図である。
図8は、電子デバイスを密閉するカバーの実施形態を示す概略側面図である。
図9は、電子デバイスを密閉するカバーの実施形態を示す概略側面図である。
図10は、電子デバイスを密閉するカバーにおいて実行されるいくつかの実施形態の方法ステップを示すフローチャートである。
図11は、カバーにより密閉される電子デバイスにおける構造体の実施形態を示す概略ブロック図である。
図12は、カバーにより密閉される電子デバイスにおける構造体の実施形態を示す概略ブロック図である。] 図1 図10 図11 図12 図2 図3a 図3b 図4a 図4b 図4c
実施例

[0020] 本発明は、以下に説明される実施形態において実施される方法及び構造体として定義される。]
[0021] 図1は、電子デバイス110を密閉するカバー100を示す。電子デバイス110は、例えば無線基地局、無線回路網コントローラ、無線通信ノード、ワイヤライン通信ノード又はカバーを有する他の任意の電力供給を受ける装置であってもよい。カバー100は、例えばケース、ケーシング構造体又はカプセル封入ユニットであってもよい。電子デバイス110は、例えばプリント回路基板などのハードウェアコンポーネント122に含まれる不揮発性メモリ120を備える。電子デバイス110は、ソフトウェアコンポーネント124を更に備えていてもよい。ハードウェアコンポーネント122及びソフトウェアコンポーネント124は互いに接続されているものとする。] 図1
[0022] 電子デバイス110は、電子デバイス110との間で情報を送受信するように構成されたトランシーバ130を更に備える。トランシーバ130は、ハードウェアコンポーネント122及びソフトウェアコンポーネント124と接続されているものとする。電子デバイス110は、サービスインタフェース132を更に備える。サービスインタフェース132は、ソフトウェアコンポーネント124及び/又はハードウェアコンポーネント122と接続されているものとする。サービスインタフェース132は、例えば保守及び修理を実行するために現場の有資格担当者が、ソフトウェアコンポーネント124及び/又はハードウェアコンポーネント122へのアクセスを可能にする。]
[0023] 電子デバイス110は、下位オペレーションアンドメンテナンス(OAM)システムコンポーネント140を更に備える。電子デバイス110に含まれるトランシーバ130を介して当該電子デバイスの遠隔操作が可能となるように、下位OAMシステムコンポーネント140は、例えば正規修理センターなどの任意の場所に配置された中央制御OAMシステムコンポーネント142と通信できるように構成されている。]
[0024] 下位OAMシステムコンポーネント140は、ソフトウェアコンポーネント124及び/又はハードウェアコンポーネント122並びにトランシーバ130に接続されているものとする。下位OAMシステムコンポーネント140は、自動的に又は要求に応じて状態情報を報告し且つ管理タスクを実行するように構成されている。状態情報の報告及び管理タスクの実行は、中央制御OAMシステムコンポーネント142により自動的に且つ/又は定期的に開始されてもよいし、あるいはOAMシステムを取扱う正規の修理担当者が手動操作で開始してもよい。]
[0025] 正規の修理担当者は、例えば電子デバイス110のサービスインタフェース132を介して下位OAMシステムコンポーネント140と直接インタフェースしてもよいし、あるいは電子デバイスの遠隔操作が可能になるように、例えば正規修理センターなどの任意の場所に配置された中央制御OAMシステムコンポーネント142を介してトランシーバ130を用いてインタフェースしてもよい。]
[0026] 電子デバイス110は、本発明に係る方法を実行するために必要とされる構造体150を更に備える。以下、本発明に係る方法を説明するにあたり、構造体150を更に詳細に説明する。]
[0027] カバー100は、一体に装着される複数の部品を備える。カバー110は金属、プラスチック、合成材料、木材又は他の任意の適切な材料から製造される。図2の実施例において、カバー100は、カバー基板220及びカバー蓋230という2つの部品を備えるものとして示されている。更に、図2の実施例では、密閉される電子デバイス110のハードウェアコンポーネント122は、カバー基板220とカバー蓋230との間に配置されることにより、カバー100によって密閉されるものとしている。電子デバイス110を密閉するために、カバー基板220及びカバー蓋230は密閉構造体250によって一体に装着される。] 図2
[0028] 図2の実施例において、密閉構造体250は、第1の固着要素260及び第2の固着要素270を備える。第1の固着要素260は、例えば、ねじ、ボルト、クレンチ、リベット及びポップリベットであってもよい。第1の固着要素260は、例えば、軸部及び頭部を備え、カバー蓋230及び/又はカバー基板220に装着されることにより、カバー100の密閉を可能にする。いくつかの実施形態によれば、第1の固着要素260は、軸部の面に形成された螺旋形の溝又はねじ山と、第1の固着要素260を回すために頭部に設けられた部材とを備える。第1の固着要素260は、軸部周りを、すなわち軸部により示される回転軸回りを回転可能であってもよい。第1の固着要素260はトルクを直線的な力に変換するために使用されてもよい。第1の固着要素260は第2の固着要素270と共に及び/又は第2の固着要素270と組み合わせて使用されてもよい。] 図2
[0029] 第2の固着要素270は、例えばブラケット、フェルール、板、座金、トレイ又はチップであってもよい。第2の固着要素270は、第1の固着要素260及び第2の固着要素270が対象物を一体的に保持するためのねじ付きファスナとして使用される場合においては、第1の固着要素260の頭部にかかる圧力が、均等になるように構成される。第2の固着要素270は、第1の固着要素260を挿入するように構成された中央貫通孔を備える。いくつかの実施形態によれば、第1の固着要素260は、例えばカバー蓋230の穴を介してカバー蓋230に挿入される。更に、第1の固着要素260は、第2の固着要素270の中央貫通孔に挿入される。最後に、第2の固着要素260は、例えばカバー基板220及び/又はハードウェアコンポーネント122などの固着基礎に固着されることにより、カバー100を閉じる。第2の固着要素270は、第1の固着要素260の軸部の回転軸に対して回転可能であってもよいが、第1の固着要素260及び第2の固着要素270が固着されている間、半径方向に多少移動可能であってもよい。]
[0030] 第2の固着要素270が中央貫通孔を備える実施形態によれば、初めに第2の固着要素270を第2の固着要素270に螺合させ、次に第2の固着要素270を半径方向に移動させることが可能となるように、中央貫通孔の直径は、第1の固着要素260の軸の直径より相当に大きく構成されている。図2に示されるように、カバー110が閉じられる場合、第2の固着要素270は、カバー蓋230とカバー基板220との間の任意の場所に配置される。] 図2
[0031] 本発明の方法は、密閉構造体250と関連付けられた署名を作成する原理を使用する。当該方法の基本原理は、カバーが再起動された場合に、開放を検出する方法である。例えば、電子デバイスを密閉するカバーが許可なく開かれたか否かといったカバーの状態が、遠隔場所又は正規修理センターにて報知される。更に、当該方法では、例えば正規修理センターでの修理など正規の作業中には、リセットが容易となっている一方、無資格の人物によるリセットは難しくなっている。電子デバイスが起動されるたびに一意の署名が作成され、基準署名が作成された後に、作成された署名と基準署名との比較が実行され、電子デバイスを密閉するカバーが開かれたことがあるか否かを検出する。]
[0032] いくつかの実施形態によれば、密閉構造体250と関連付けられた署名は、第2の固着要素270のうちいくつかの要素の位置を登録することにより作成される。電子デバイス110を密閉するカバー100が開けられるたびに、すなわち、装着部材250が分解され且つ/又は組み立てられるたびに、少なくとも1対の第2の固着要素270の相対位置が変わる。いくつかの実施形態によれば、第1の固着要素260、第2の固着要素270及びハードウェアコンポーネント122の物理的な位置関係を登録する原理を使用して署名が作成される。ユニットが組み立てられるか又は分解され、それにより一意の署名が作成されるたびに、この位置関係は変化する。]
[0033] 第2の固着要素270を2度続けてまったく同じ位置に配置することはほぼ不可能であり、また、第2の固着要素270はカバー100の内側に配置されているために、第2の固着要素270を調整することも不可能であるので、上記の実施形態は不正な作業を防止する構造となりえる。いくつかの実施形態によれば、署名を作成する場合、少なくとも2つの第2の固着要素270が使用される。その場合、少なくとも2つの第2の固着要素270は互いに重ね合わされていてもよい。第2の固着要素270の位置についての署名を作成する工程は、第2の固着要素270の相互相対位置を登録する工程により実現されてもよい。いくつかの実施形態によれば、相互相対位置の評価は、光源及び光検出器によって第2の固着要素270の相互相対位置の光パターンを形成することにより実現されてもよい。]
[0034] いくつかの実施形態によれば、第2の固着要素270に対する光の照射は、例えば偏光光源又は無偏光光源などの光源により実現されてもよい。光源より発生される光は可視光線であってもよいし、目に見えない光であってもよい。光源は第2の固着要素270に直接光を照射してもよいし、あるいは反射を経て間接的に光を照射してもよい。第2の固着要素270に光を照射した場合に形成される光パターンを検出する光検出器は、フォトセンサであってもよいし、あるいは単純な白黒ライン電荷結合素子(CCD)又はカラーラインCCDなどの光電子素子であってもよい。形成される光パターンは、光源が起動されると直ちに検出される。光電子素子は、光パターンを検出し且つ検出された光パターンを1組の電気信号に変換するよう構成されている。これにより、1組の電気信号から構成される、密閉構造体250と関連付けられた一意の署名が作成される。形成された光パターンを検出できるように、光検出器は第2の固着要素に十分に近接して配置されることが好ましい。]
[0035] いくつかの実施形態によれば、第2の固着要素270の一部又はすべては、穴パターン要素300により示される。穴パターン要素300は、光が照射された場合に光パターンを形成するように構成された貫通孔パターンを含む。図3aは、穴パターン310及び中央貫通孔330を含む穴パターン要素300の一実施例を示している。図3bは、穴パターン320及び中央貫通孔330を含む穴パターン要素300の別の実施例を示している。いくつかの実施形態によれば、中央貫通孔330は形成されていなくてもよい。穴パターン要素300の種々の穴パターン310、320を設計する方法はいくつかある。例示的に示した穴パターン310、320の配列は、本発明に係る方法の範囲を限定するものと解釈されるべきではなく、多くの配列の中の2つを実例として示したものにすぎない。] 図3a 図3b
[0036] いくつかの実施形態において、光パターンを形成するために、ただ1つの穴パターン要素300が使用されてもよい。その場合、形成されるパターンを更に明確に識別可能にするために、穴パターンの配列を複雑にすることが有効である。]
[0037] いくつかの実施形態によれば、光パターンを形成するために、少なくとも2つの穴パターン要素300を互いに積み重ねて配置することにより、複数の穴パターン要素300が組み合わされてもよい。いくつかの実施形態によれば、図2に示されるように、積み重ねられた穴パターン要素300の中央貫通孔330を第1の固着要素が貫通するように、穴パターン要素300は、相互に積み重ねられていてもよい。すべて同じ穴パターン310を含むいくつかの穴パターン要素300が組み合わされていてもよいし、あるいはそれぞれが異なる穴パターン310、320を含むいくつかの穴パターン要素300が組み合わされていてもよい。いくつかの穴パターン要素300を組み合わせる場合、穴パターン310、320の配列に課される条件はさほど複雑ではない。それは、製造コストの安い穴パターン要素300を使用できるからである。] 図2
[0038] 図4aは、1つの穴パターン要素300に光を照射した結果形成された、光パターンの一例420の詳細部分410を示している。図4b、図4c及び図4dは、互いに、それぞれ異なる相互水平方向位置で積み重ねられた少なくとも2つの同一の穴パターン要素300に光を照射した結果形成された、光パターンの例440、442及び444の詳細部分430、432及び434をそれぞれ示している。] 図4a 図4b 図4c 図4d
[0039] 2つの穴パターン要素300に光を照射することにより形成された例示的な光パターン440、442及び444は、独特のモアレパターンである。モアレパターンは、光学的分解能が表示すべき物体の詳細部分の分解能と一致した場合に起こる干渉縞パターンである。このように、例えば穴パターン要素300のような、表示されるべき物体が検出器の分解能を超える反復詳細部分を有する領域を含む場合、波形モアレパターンが現れることとなる。モアレパターンは、2組以上の微細なパターン格子の干渉によって形成される。従って、穴パターン要素300の穴パターン310、320が十分な詳細部分を含む場合、モアレパターンが形成される。モアレパターンはそのような微細な詳細部分に応じて変わるので、モアレパターンの見かけは容易に変化する。そのため、積み重ねられた穴パターン要素300の相互位置のごくわずかなずれであっても、そのようなずれを含む変化によって異なるモアレパターンが形成されることとなる。]
[0040] 440、442、444のような光パターンを形成するために組み合わされた少なくとも2つの穴パターン要素300は、同一の穴パターン310、320を含んでいてもよいし、異なる穴パターンを含んでいてもよい。図4の実施例では、光パターン440、442、444を形成するために同一の穴パターン310が使用されるものとする。]
[0041] 積み重ねられた2つの穴パターン要素300の相互位置を更に変化させ、それにより、モアレパターンなどの光パターンの形成に更に変化をもたせるために、穴パターン要素300の中央貫通孔330は、第1の固着要素260の直径より相当に大きい直径を有しており、これにより穴パターン要素300の半径方向の移動が可能となっている。]
[0042] いくつかの実施形態によれば、第2の固着要素270の一部又はすべては、光が照射された場合に光パターンを形成するように構成された色及び/又は偏光のパターンを含んでいてもよい。図5aは、色及び/又は偏光のパターン510を有するそのようなパターン要素500の一実施例を示している。パターン510は、透明着色部分及び/又は偏光部分を含んでいてもよい。パターン要素500は、中央貫通孔330を含んでいてもよい。パターンの形成を更に複雑にするために、いくつかの実施形態に係る第2の固着要素270は、穴パターン要素300及びパターン要素500の組み合わせであってもよい。図5bは、穴パターン要素320及び色及び/又は偏光パターン510の双方を含む、組み合わせパターン要素550の一実施例を示している。] 図5a 図5b
[0043] 図6は、第2の固着要素270が穴パターン要素300及び/又はパターン要素500及び/又は組み合わせパターン要素550により示された実施形態に係る一実施例を示している。図6はカバー100の詳細部分600を示している。詳細部分600は、ハードウェアコンポーネント122上に配置された光源610を含む。光源610は、カバー蓋230における反射を経て2つの第2の固着要素270に光を照射する(図中符号620)。先に述べた通り、例えば第2の固着要素270と関連付けられた一意の署名として利用可能なモアレパターンなどの独特な光パターン440、442、444を形成するためには、積み重ねられた少なくとも2つの穴パターン要素300に、光が照射されなければならない(図中符号620)。図6の実施例において光電子素子として実現されている光検出器630は、ハードウェアコンポーネント122に配置される。形成される光パターン440、442、444を検出できるようにするために、光検出器630は、第2の固着要素270に十分近接して配置される。いくつかの好適な実施形態によれば、光検出器630は第2の固着要素270に対して水平に配置される。図6の実施例は、第1の固着要素260が挿入される中央貫通孔330を備える第2の固着要素270を示している。なお、図2に示されるようにカバー100が閉じられた場合、第2の固着要素270、すなわち穴パターン要素300及び穴パターン要素500及び/又は組み合わせパターン要素550は、カバー蓋230とカバー基板220との間の任意の場所に配置されてよく、図6の実施例は本発明の方法を限定するものと解釈されるべきではない。] 図2 図6
[0044] 本発明の方法のいくつかの実施形態によれば、第2の固着要素270の一部又はすべては、光が照射された場合に光パターンを形成するように構成されたエッジパターンを備える。図7aは、エッジパターン710を含むそのようなエッジパターン要素700の一実施例を示している。エッジパターン710は、エッジパターン要素700の縁部に配置される。図7bは、中央貫通孔330及びエッジパターン要素700の縁部のエッジパターン710を含むエッジパターン要素700の別の実施例を示している。エッジパターン710は、エッジパターン要素700の縁部に配置される。図7a及び図7bにおいて、エッジパターン710を上から見た図は710aとして示され、側面から見た図、すなわちエッジパターン要素700の縁部を直接見た場合の図は、710bとして示されている。エッジパターン710は、例えば、溝パターン又はレリーフパターンなどとして実現されてもよく且つ/又は異なる色及び/又はテクスチャを含んでいてもよい。エッジパターン710も光が照射された場合には、独特の光パターンを形成するように構成されている。種々の光パターンの形成を更に可能にし且つ/又は形成される光パターンに更に詳細な特徴を追加するために、いくつかのエッジパターン要素700が組み合わせて使用されてもよい。いくつかの異なるエッジパターン710が組み合わせて使用されてもよいが、本発明に係る方法を実行するために必要とされるエッジパターン710はただ1つである。図7c及び図7dは、いくつかのエッジパターン要素700の組み合わせに光を照射した結果形成された2つの光パターン720及び722の例を示している。エッジパターン要素700は低価格で容易に製造できるので、エッジパターン要素700を使用するのは有効な方法である。] 図7a 図7b 図7c 図7d
[0045] 図8は、いくつかの実施形態に係る電子デバイス110を密閉するカバー100の詳細部分800を示している。電子デバイス110は、ハードウェアコンポーネント122上に配置された光源610を備える。光源610は、カバー蓋230における反射を経て3つのエッジパターン要素700に光を照射する(図中符号620)。図8の実施例において光電子素子として実現される光検出器630は、ハードウェアコンポーネント122に配置される。形成された光パターン720、722を検出できるようにするために、光検出器630は第2の固着要素270に十分近接して配置されなければならない。いくつかの好適な実施形態によれば、光検出器630は第2の固着要素270に対して垂直方向に/第2の固着要素270の側面に配置される。] 図8
[0046] いくつかの実施形態によれば、電子デバイス110を密閉するカバー100が開けられるたびに、すなわち密閉構造体250が分解され且つ/又は組み立てられるたびに、第1の固着要素260の圧力がおそらく変化すると考えられるので、密閉構造体250と関連付けられた署名は、第1の固着要素260の圧力を登録することにより作成されてもよい。図9は、いくつかの実施形態に係る電子デバイス110を密閉するカバー100の詳細部分900を示している。電子デバイス110は、ハードウェアコンポーネント122上に配置された圧力検出器910を備える。圧力検出器910は、第1の固着要素260の圧力を検出するように構成されている。圧力検出器910は、第1の固着要素260と直接接触する状態で配置される。圧力検出器910は、例えばカバー蓋230及び/又はカバー基板220及び/又はハードウェアコンポーネント122と接触する状態で配置されることにより、第1の固着要素260の圧力を間接的に検出する。圧力検出器910は、検出された第1の固着要素260の圧力を示す電気信号を送出するアナログ/デジタル変換手段を備えていてもよい。検出された圧力又はカバー100のいくつかの第1の固着要素260について同時に検出された圧力値を組み合わせることにより得られた電気信号が、密閉構造体250と関連付けられた署名として使用される。] 図9
[0047] 図10は、電子デバイス110を密閉するカバー100が閉鎖位置から開かれたことがあるか否かを検出する電子デバイス110における方法ステップを示している。] 図10
[0048] なお、説明する方法はカバー100の1つの密閉構造体250を使用して実現されてもよいし、あるいはカバー100のいくつかの又はすべての密閉構造体250を使用して実現されてもよい。]
[0049] 方法は次のステップを含む。
1001 この方法ステップは任意に実行される。第2の固着要素270と関連付けられる基準署名が作成される。このステップがどのように実行されるかは、以下の1003〜1005の方法ステップにおいて更に詳細に説明する。このステップは保護処理で実行されてもよい。保護処理は、例えば暗号又はパスワード又は特殊試験又は保守機器を使用するものであってもよい。
1002 同様に任意に実行され、いくつかの実施形態と関連するこの方法ステップでは、作成された基準署名が格納される。この方法ステップは、作成された基準署名を不揮発性メモリ120に格納することにより実現される。このステップも、先のステップ1001で説明したように保護処理で実行されてもよい。
1003 このステップでは、カバー100が閉鎖位置に固着された時点での密閉構造体250に関連付けられた署名が作成される。]
[0050] いくつかの実施形態によれば、密閉構造体250は第1の固着要素260を備えていてもよく、この場合、このステップは第1の固着要素260の圧力の署名を作成することにより実現される。]
[0051] いくつかの実施形態によれば、密閉構造体250は第2の固着要素270を備えていてもよく、この場合、このステップは第2の固着要素270の相互位置を示す署名を作成することにより実現される。]
[0052] いくつかの実施形態によれば、第2の固着要素270は、あるパターンに従って配列された貫通孔を含む穴パターン要素300により示されてもよい。この場合、このステップは、穴パターン要素300に光を照射し、形成された光パターン420、440、442、444を登録することにより実現される。]
[0053] いくつかの実施形態によれば、第2の固着要素270は、透明着色部分及び/又は偏光部分から成るパターンを含むパターン要素500により示されてもよい。パターン要素500は、光が照射された場合に光パターンを形成するように構成されてもよい。この場合、このステップは、パターン要素500に光を照射し、形成された光パターンを登録することにより実現される。]
[0054] いくつかの実施形態によれば、第2の固着要素270は、エッジパターン要素700の縁部に配列されたエッジパターン710を含むエッジパターン要素700により示されてもよい。この場合、エッジパターン要素700は、光が照射された場合に光パターンを形成する。この場合、このステップは、エッジパターン要素700に光を照射し、形成された光パターン720、722を登録することにより実現される。]
[0055] パターンの作成に更に複雑さを追加するためのいくつかの実施形態によれば、第2の固着要素270は、穴パターン要素300及び/又はパターン要素500及び/又はエッジパターン要素700のうち任意のパターン要素の組み合わせであってもよい。]
[0056] いくつかの実施形態によれば、署名の作成は相対値を使用して実現されてもよい。]
[0057] いくつかの実施形態によれば、署名の作成は電子デバイス110が起動されるたびに実行されてもよい。]
[0058] いくつかの実施形態によれば、電子デバイス110は、中央制御OAMシステムコンポーネント142と通信する下位OQMシステムコンポーネント140を更に備えており、このステップは中央制御OAMシステムコンポーネント142を介して開始される。]
[0059] いくつかの実施形態によれば、このステップはサービスインタフェース132を介して手動操作により開始されてもよい。]
[0060] いくつかの実施形態によれば、このステップは、例えば専用スイッチを押下するなどのビルトインセンサの起動により開始される。ビルトインセンサはこの目的のためにのみ使用されてもよいし、あるいは他の動作の実行のために使用されてもよい。
1004 このステップは、作成された署名と基準署名とを比較することに関する。いくつかの実施形態によれば、このステップは電子デバイス110が起動されるたびに実行される。
1005 いくつかの実施形態に関連するこの任意のステップにおいて、作成された署名と基準署名との比較で相違が起こった場合には、「署名不一致フラグ」がセットされる。いくつかの実施形態によれば、このステップは電子デバイス110が起動されるたびに実行されてもよい。
1006 いくつかの実施形態に関連するこの任意のステップにおいて、作成された署名と基準署名との比較中に相違が起こった場合には、「署名不一致フラグ」が格納される。]
[0061] いくつかの実施形態によれば、「署名不一致フラグ」は不揮発性メモリ120に格納される。いくつかの実施形態によれば、このステップは電子デバイス110が起動されるたびに実行されてもよい。
1007 このステップにおいて、作成された署名と基準署名との比較の結果、相違が見出された場合に、カバー100が開かれたことを検出する。]
[0062] いくつかの実施形態によれば、このステップは、「署名不一致フラグ」がセットされているか否かをチェックすることにより実行されてもよい。いくつかの実施形態によれば、このステップは電子デバイス110が起動されるたびに実行されてもよい。
1008 「署名不一致フラグ」がセットされた場合に、電子デバイス110の一部又は全体の動作を妨げるステップであり、任意に実行される。]
[0063] いくつかの実施形態によれば、このステップは所定の時間間隔の後に実行される。]
[0064] いくつかの実施形態によれば、このステップは電子デバイス110が起動されるたびに実行されてもよい。]
[0065] 電子デバイス110では、以下に概要を説明する方法を実行する。前述のように、電子デバイス110はカバー100により密閉される。カバー100は密閉構造体250を備える。密閉構造体250は、第1の固着要素260及び第2の固着要素270を備える。第1の固着要素260及び第2の固着要素270は、カバー100を閉鎖位置に固着するように構成される。]
[0066] 第2の固着要素270は、パターン310、320に従って配列された複数の貫通孔から構成される穴パターン要素300により示される。穴パターン要素300は光が照射された場合に光パターン420、440、442、444を形成するように構成されている。]
[0067] 第2の固着要素270は、パターン要素500により示されてもよい。パターン要素500は、透明着色部分及び/又は偏光部分から成るパターン510を含んでいてもよい。パターン要素500は、光が照射された場合に光パターンを形成するように構成されている。この場合、このステップはパターン要素500に光を照射し、形成された光パターンを登録することにより実現される。]
[0068] 第2の固着要素270は、エッジパターン要素700により示されてもよい。エッジパターン要素600は、エッジパターン要素700縁部のエッジパターン710を含んでいてもよい。エッジパターン710は、光が照射された場合に光パターン720、722を形成するように構成されている。]
[0069] 穴パターン要素300、パターン要素500及び/又はエッジパターン要素700は、第1の固着要素260の直径より相当に大きい直径を有する中央貫通孔330を有しており、これにより、カバー100を固着する時点で穴パターン要素300、パターン要素500及び/又はエッジパターン要素700の半径方向の移動並びに回転動作が可能となる。]
[0070] 電子デバイス110は、不揮発性メモリ120を備える。不揮発性メモリ120は、カバー100が閉鎖位置に固着された時点の密閉構造体250と関連付けられた基準署名を格納している。]
[0071] 電子デバイス110を密閉するカバー100が閉鎖位置から開かれたことがあるか否かを検出する方法ステップを実行するために、電子デバイス110は、図11に示される構造体150を備える。電子デバイス構造体150は、密閉構造体250と関連付けられた署名を作成する署名作成ユニット152を備える。署名作成ユニット152は、更に密閉構造体250と関連付けられた基準署名を作成するように構成されている。] 図11
[0072] 図12に示すように、署名作成ユニット152は、第1の固着要素260が閉鎖位置に固着された時点における第1の固着要素260の圧力を検出する圧力検出器910を備えており、更に検出された圧力から署名又は基準署名を作成するように構成されている。図11に示すように、署名作成ユニット152は、第2の固着要素270に光を照射する光源610を備えていてもよい。署名作成ユニット152は、光源610により発生される光を検出する光検出器630を更に備えていてもよい。光検出器630は、更に検出された光から署名又は基準署名を作成するように構成されている。] 図11 図12
[0073] 電子デバイス構造体150は、作成された署名を基準署名と比較する署名比較ユニット156を更に備える。]
[0074] 電子デバイス構造体150は、比較の結果、相違が見出された場合に、カバー100が開かれたことを検出する検出ユニット158を更に備える。検出ユニット158は、作成された署名を基準署名と比較するステップを実行した結果、相違が見出された場合のカバー100の開放の検出を遅延させるように構成されたタイマ構造体159を更に備えていてもよい。]
[0075] 署名又は基準署名を作成するために本発明の方法の種々の実施形態のうちのいずれが使用されるかに関わらず、作成される署名及び作成される基準署名は、誤解釈の防止に優れたものでなければならない。本発明のいくつかの実施形態によれば、誤解釈防止のための堅固性は、署名及び基準署名を検出する場合に、絶対値ではなく相対値を使用することにより実現される。相対値の使用は、光源610の老化に対する適切な補償手段である。各署名及び各基準署名は複数の要素を含み、各要素は1つの値により示される。上述の堅固さを得るために、光検出器630及び/又は圧力検出器910は、作成された署名及び作成された基準署名のすべての値を、最高値に対して正規化する。正規化手順には、例えば、変動電圧の老化などにより発生する背景バイアスの消去/一掃/最小限化/削除が含まれる。不完全な要素検出に対処するために、検出される署名の各要素には許容領域が与えられてもよい。]
[0076] 本発明に係る方法及び構造体は非常に有益である。第1に、本発明の方法及び構造体は、カバー100により密閉されるあらゆる電子デバイス110に普遍的に適用可能である。第2に、本発明の方法を実現する費用、すなわち通常の第2の固着要素270の代わりに第2の固着要素のパターンを使用し且つ署名作成構造体を電子デバイス110に適用する費用はわずかであり、安い/少ない/小さいので、本発明の方法の費用有効性は高い。第3に、1つ又はいくつかの第2の固着要素270が損傷した場合でも問題が起こらないという点で、本発明の方法の堅固性は高い。1つ又はいくつかの第2の固着要素270が損傷した場合でも、別の一意の署名が作成されるだけである。第4に、第2の固着要素270を連続して2度まったく同じ位置に配置することはほぼ不可能である。また、第2の固着要素270はボックスの中に配置されているため、第2の固着要素270を調整することも不可能である。このため、本発明の方法において不正な使用を実行することは困難である。第2の固着要素を同一の位置に配置する作業を更に複雑にするために、第2の固着要素270の中央貫通孔330を更に大きくしてもよい。]
[0077] 電子デバイスに対する不正な作業を検出するための本発明に係る方法及び構造体は、本発明の機能を実行するためのコンピュータプログラムコードと組み合わせて1つ以上のプロセッサを介して実現することが可能である。上記のプログラムコードは、例えば電子デバイス110にロードされた場合に本発明の方法を実行するコンピュータプログラムコードを格納するデータキャリア等のコンピュータプログラム製品として提供されてもよい。そのようなキャリアの1つはCDROMディスクの形であってもよい。また、メモリスティックなどの他のデータキャリアであっても実現可能である。更に、コンピュータプログラムコードはサーバに純正プログラムコードとして提供され、遠隔場所から電子デバイス110にダウンロードされてもよい。]
[0078] 「備える」という用語を使用する場合には、「少なくとも〜から構成される」という意味の非限定的な用語として解釈されるべきである。]
[0079] 本発明は先に説明された好適な実施形態に限定されるものではない。種々の代替構成、変形及び同等の構成が使用されてもよい。従って、上記の実施形態は、添付の請求の範囲により定義される本発明の範囲を限定するものと解釈するべきではない。]
权利要求:

請求項1
電子デバイス(110)を密閉するカバー(100)が閉鎖位置から開かれたことがあるか否かを検出する電子デバイス(110)における方法であって、前記カバー(100)は密閉構造体(250)を備え、前記密閉構造体(250)は前記カバー(100)を閉鎖位置に固着するように構成されており、前記電子デバイス(110)は不揮発性メモリ(120)を備え、前記メモリ(120)は、前記カバー(100)が閉鎖位置に固着された時点における前記密閉構造体(250)と関連付けられた基準署名を格納しており、前記密閉構造体(250)と関連付けられた署名を作成するステップ(1003)と、前記作成された署名を前記基準署名と比較するステップ(1004)と、前記比較(1004)の結果、相違が見出された場合に、前記カバー(100)が開かれたことを検出するステップ(1007)とを有することを特徴とする方法。
請求項2
前記密閉構造体は第1の固着要素(260)を備え、且つ、前記署名を作成するステップ(1003)は、前記第1の固着要素(260)の圧力を示す署名を作成することを特徴とする請求項1に記載の方法。
請求項3
前記密閉構造体は第2の固着要素(270)を備え、且つ、前記署名を作成するステップ(1003)は、前記第2の固着要素(270)の相互位置を示す署名を作成することを特徴とする請求項1に記載の方法。
請求項4
前記第2の固着要素(270)は、1つのパターンに配列された複数の貫通孔を含む穴パターン要素(300)により示され、前記穴パターン要素(300)は光が照射された場合に光パターンを形成するよう構成されており、且つ、前記第2の固着要素(270)の相互位置を示す署名を作成するステップは、前記穴パターン要素(300)に光を照射するステップと、前記形成された光パターン(420、440、442、444)を登録するステップとを実行することを特徴とする請求項3に記載の方法。
請求項5
前記第2の固着要素(270)は、透明着色部分及び/又は偏光部分から成るパターン(510)を含むパターン要素(500)により示され、前記パターン要素(500)は光が照射された場合に光パターンを形成するよう構成されており、且つ、前記第2の固着要素(270)の相互位置を示す署名を作成するステップは、前記パターン要素(500)に光を照射するステップと、前記形成された光パターン(500)を登録するステップとを実行することを特徴とする請求項3に記載の方法。
請求項6
前記第2の固着要素(270)は、エッジパターン要素(700)の縁部に配置されたパターンを含むエッジパターン要素(700)により示され、前記エッジパターン要素(700)は、光が照射された場合に光パターンを形成するよう構成されており、且つ、前記第2の固着要素(270)の相互位置を示す署名を作成するステップは、前記エッジパターン要素(700)に光を照射するステップと、前記作成された光パターン(720、722)を登録するステップと実行することを特徴とする請求項3に記載の方法。
請求項7
前記署名を作成するステップは、相対値を使用することを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載の方法。
請求項8
前記作成された署名を前記基準署名と比較するステップ(1004)の後に実行されるべき更なるステップとして、相違が起こった場合に、「署名不一致フラグ」をセットするステップ(1005)と、相違が起こった場合に、前記「署名不一致フラグ」を格納するステップ(1006)とが含まれることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の方法。
請求項9
前記カバー(100)が開かれたことを検出するステップ(1007)は、前記署名不一致フラグがセットされた否かをチェックすることを特徴とする請求項8に記載の方法。
請求項10
前記署名不一致フラグがセットされた場合に、前記電子デバイス(110)の一部又は全体の動作を妨げるステップ(1008)を更に有することを特徴とする請求項9に記載の方法。
請求項11
前記署名不一致フラグがセットされた場合、前記電子デバイス(110)の一部又は全体の動作を妨げるステップ(1008)は、所定の時間間隔の後に実行されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
請求項12
前記署名を作成するステップ(1003)、前記作成された署名を前記基準署名と比較するステップ(1004)、相違が起こった場合に前記「署名不一致フラグ」をセットするステップ(1005)、相違が起こった場合に前記「署名不一致フラグ」を格納するステップ(1006)、前記比較(1004)の結果、相違が見出された場合に前記カバー(100)が開かれたことを検出するステップ(1007)及び前記署名不一致フラグがセットされた場合に前記電子デバイス(110)の一部又は全体の動作を妨げるステップ(1008)のうちの任意のステップは、前記電子デバイス(110)が起動されるたびに実行されることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の方法。
請求項13
前記電子デバイス(110)は、中央制御OAMコンポーネント(142)と通信する下位OAMシステムコンポーネント(140)を更に備え、且つ、前記署名を作成するステップ(1003)、前記作成された署名を前記基準署名と比較するステップ(1004)、相違が起こった場合に「署名不一致フラグ」をセットするステップ(1005)、相違が起こった場合に前記「署名不一致フラグ」を格納するステップ(1006)、前記比較(1004)の結果、相違が見出された場合に前記カバー(100)が開かれたことを検出するステップ(1007)及び前記署名不一致フラグがセットされた場合に前記電子デバイス(110)の一部又は全体の動作を妨げるステップ(1008)のうちの任意のステップは、前記中央制御OAMシステムコンポーネント(142)を介して実行されることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の方法。
請求項14
前記署名を作成するステップ(1003)、前記作成された署名を前記基準署名と比較するステップ(1004)、相違が起こった場合に「署名不一致フラグ」をセットするステップ(1005)、相違が起こった場合に前記「署名不一致フラグ」を格納するステップ(1006)、前記比較(1004)の結果、相違が見出された場合に前記カバー(100)が開かれたことを検出するステップ(1007)及び前記署名不一致フラグがセットされた場合に前記電子デバイス(110)の一部又は全体の動作を妨げるステップ(1008)のうちの任意のステップは、前記サービスインタフェース(132)を介して行われる手動操作により実行が開始されることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の方法。
請求項15
前記第2の固着要素(270)と関連付けて格納された前記基準署名は、前記署名を作成するステップ(1003)の前に実行されるべき更なるステップにおいて作成され、該更なるステップには、請求項2乃至5に記載の方法の各ステップのうち、任意のステップに従って前記第2の固着要素(270)と関連付けられた前記基準署名を作成するステップ(1001)と、前記作成された基準署名を格納するステップ(1002)とが含まれることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の方法。
請求項16
前記基準署名を作成するステップ(1001)及び前記作成された基準署名を格納するステップ(1002)は、保護処理において実行されることを特徴とする請求項15に記載の方法。
請求項17
密閉構造体(250)を備えるカバー(100)により密閉されるべき電子デバイス(110)であって、前記密閉構造体(250)は、第1の固着要素(260)及び第2の固着要素(270)を備え、前記第1の固着要素(260)及び前記第2の固着要素(270)は、前記カバー(100)を閉鎖位置に固着するように構成され、前記電子デバイス(110)は不揮発性メモリ(120)を備え、前記メモリ(120)は、前記カバー(100)が閉鎖位置に固着された時点における前記密閉構造体(250)と関連付けられた基準署名を格納しており、前記電子デバイス(110)は、前記密閉構造体(250)と関連付けられた署名を作成する署名作成ユニット(152)と、前記作成された署名を前記基準署名と比較する署名比較ユニット(156)と、前記比較の結果、相違が見出された場合に、前記カバー(100)が開かれたことを検出する検出ユニット(158)とを備える構造体(150)を有することを特徴とする電子デバイス(110)。
請求項18
前記署名作成ユニット(152)は、更に、前記密閉構造体(250)と関連付けられた基準署名を作成するように構成されていることを特徴とする請求項17に記載の電子デバイス(110)。
請求項19
前記署名作成ユニット(152)は、前記第1の固着要素(260)が閉鎖位置に固着された時点における前記第1の固着要素(260)の圧力を検出する圧力検出器(910)を備え、且つ、前記圧力検出器(910)は、更に、該検出された圧力から署名又は基準署名を作成するように構成されていることを特徴とする請求項17又は18に記載の電子デバイス(110)。
請求項20
前記署名作成ユニット(152)は、前記第2の固着要素(270)に光を照射する光源(610)を備え、前記署名作成ユニット(152)は、更に、前記光源(610)より発生した光を検出する光検出器(630)を備え、且つ、前記光検出器(630)は、更に、該検出された光から署名又は基準署名を作成することを特徴する請求項17又は18に記載の電子デバイス(110)。
請求項21
前記第2の固着要素(270)は、パターン(310、320)として配列された複数の貫通孔を含む穴パターン要素(300)により示され、前記穴パターン要素(300)は光が照射された場合に光パターン(420、440、442、444)を形成するように構成されていることを特徴とする請求項18に記載の電子デバイス(110)。
請求項22
前記第2の固着要素(270)は、透明着色部分及び/又は偏光部分から成るパターン(510)を含むパターン要素(500)により示され、前記パターン要素(500)は、光が照射された場合に光パターンを形成するように構成されていることを特徴とする請求項18に記載の電子デバイス(110)。
請求項23
前記第2の固着要素(270)はエッジパターン要素(700)により示され、前記エッジパターン要素(700)は、縁部にエッジパターン(710)を含み、前記エッジパターン(710)は、光が照射された場合に光パターン(720、722)を形成するように構成されていることを特徴とする請求項18に記載の電子デバイス(110)。
請求項24
前記検出ユニット(158)は、前記比較(1004)の結果、相違が見出された場合に、前記カバー(100)が開かれたことを検出するステップを遅延させるように構成されたタイマ構造体(159)を更に備えることを特徴とする請求項17乃至23のいずれか1項に記載の電子デバイス(110)。
請求項25
前記穴パターン要素(300)及び/又は前記パターン要素(500)及び/又は前記エッジパターン要素(700)は、前記第1の固着要素(260)の直径よりも大きい直径を有しており、これにより、前記カバー(100)を固着する場合に、前記穴パターン要素(300)及び/又は前記パターン要素(500)及び/又はエッジパターン要素(700)の半径方向の移動及び回転動作を可能にする中央貫通孔(300)が形成されていることを特徴とする請求項17乃至24のいずれか1項に記載の電子デバイス(110)。
請求項26
前記電子デバイス(110)は無線基地局であることを特徴とする請求項17乃至25のいずれか1項に記載の電子デバイス(110)。
类似技术:
公开号 | 公开日 | 专利标题
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引用文献:
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